恋と仕事とダイエットとストレスと。

　21時（1,364kcal）　
　ステーキ（牛サーロイン）/ししとうがらし 炒め/シンプルにたまねぎガーリック焼き/
　もやしの炒め物/フライドポテト/コールスロー/おからのいり煮/
　ＫＩＲＩＮ　キリン一番搾り生ビール３５０ｍｌ×２本



この日は母親の同窓会の日だ。

やたら「いつ帰るのか？」と聞いてくるから、なぜだと問い返せば「同窓会だから」と言う。

この日はお着物を着て、お出かけして行った。
父親もちょっとだけ出かける用事があったので、２人を送って行った。
車を降りた母親の後ろ姿を見て、「あれはなかなかいいな」と父親が言う。

あんたそれは直接言わないと意味がないのよ。
そう父親に伝えると「そうか」と言っていた。

うちの両親は仲が良いわけではない。
二人は普段別々の部屋で暮らし、会話をすることもほとんどない。
そういう両親を見て育ち、ヒマワリは結婚というものに全く希望を抱いていない。

誰かと暮らすと言うのは、ほんの少しのコツと、長期的な努力だと思う。
恋人であれ、兄弟であれ、家族であったとしても「ありがとう」や「おはよう」が重要だ。
どんなにケンカをしても、次の日に「おはよう。」と言うこと。
どんなに腹が立っていても、相手がしてくれたことを当たり前と思わないこと。
何度も失敗を繰り返しても、「ごめんなさい。」と言えること。
そして目の前にあるものが「あたりまえだ」と思わないこと。

用事を終えた父親を迎えに行き、父親と自分の分だけ食事の支度をする。

ヒマワリの両親の食事の好みは全く違う。

母親は食卓に全ての料理が揃ってから一斉に食べ始める家に育ち、
父親はすでに出来上がったものを好きなだけ自分で勝手に食べる家に育った。
その上食べる種類だとか味付けが全く違う。

つまりは二人の食習慣は全く別物であり、未だにそれは変わっていない。

出来た端から料理を出し、ひとりでそれを食べる父親に合わせるのは別に苦痛ではない。
これでもかと言うほどの大量の母親の食事を平らげることも、母を待つことも苦痛ではない。

きっと私が食事に対して情熱を持ちえないのは、
「合わせること」が何よりの平和であることを知っているからだ。

それがわかっていても私はいつだって主張をし、なにかしらの波風を立てる。
ケンカさえしない仲の「夫婦」を見て育ち、ケンカも重要だと思っているから。

ぶつかり合うこと。
相手に合わせること。

少々失敗したものに文句も言わない父親。（ただし我慢は少々しか続かず残す。）
ヒマワリはご飯を作れと命令されたことはない。
それだけでもまあまあいい奴だよな、と私は思う。
でも母親からすると、好きなものしか食べない父親に腹が立つ。
勝手に食べ始めることや、「ごちそうさま」を言わないことに腹が立つ。

あんたよそ様のお家に行ったら食べ散らかしてはダメなのですよ。
６０を過ぎた初老の父に、丁寧に説明したのは去年の話だ。
「そうか」と言った父親は、以前よりはほんの少しだけ気を遣うようになった。
まぁ、それをしらない家族は全く気づいてないようだが。
この日だってめずらしく母方の父に会いに行き、
どこぞのお店で注文したが、あまり美味しくない焼きうどんを我慢して食べていた。

ヒマワリが怖いから（＋めんどうくさいから）、私がいるときだけは我慢しているのかもしれない。

家族の中では圧倒的に人気のない父親だが、最近少しだけ味方をしてやるようにしている。
倫理的にも道徳的にも絶対的に正しいのは母だから、まぁ少々多めにみてやるくらいがちょうどいい。