恋と仕事とダイエットとストレスと。

　19時（1,710kcal）　　
　鶏のから揚げ/フライドポテト/トマト/キャベツの千切り/マヨネーズ/
　サッポロ　ドラフトワン３５０ｍｌ×３本

　20時（130kcal）
　カンパリソーダ

　21時（328kcal）　日清　カップヌードル　シーフードヌードル


ハルちゃんが帰る日が近づいてきた。

　ワンピース読まないの？
という台詞を、一週間ほどのうちに何度聞いただろう。

　ワンピース読まないね。
　ワンピースいつ読むの？
　ワンピース読まないの？

わざわざ自宅から重いのにワンピースを持ってきてくれたのはわかる。
でもなぜ一週間ほどの滞在に２０冊ほど持ってくるのか意味がわからない。

　話の区切りがいいから。

読んでいたら、どこを読んでいるか覗きこんでくる。

　今そこか。

正直面倒くさい。
圧倒的に鬱陶しい。

平日に仕事を終えて、食事を作って、洗い物をして、
ハルちゃんが寝ている間に録った番組を見る。
起きていたらそこら辺の掃除をしたりする。
それでマンガを２０冊も読まなきゃいけないわけだ。

　そんなにいっぺんに持って来ても読めないよ。

何度となく言ったけど、　話の区切りがいいから。
私の意見は関係ないけど、持ってきてあげているらしい。

　暇じゃないでしょ。

おそらくは、自分がゲームしたりテレビを観たりＰＣをして、
私がすることがないと怒ったことが原因だ。
でも、ハルちゃんがゲームをして、ヒマワリがマンガを読んで、
遠距離で毎日会えるわけじゃないのに話もしないわけだ。

　暇じゃないでしょ？

そしてこの日もハルちゃんは食後ヒマワリが洗い物をしている間に寝てしまった。
毎日そんな感じだ。私は家政婦のようだ。

コレを世の中ではヒモとかロクデナシと呼ぶのだろうと最近気づいた。

夕食に炭水化物がなかったので、ひとり台所でカップ麺を食べた。
そしてキッチンで一人マンガを読んでいたら泣けてきた。
マンガが読みたいなら漫画喫茶に行けばいい。
わざわざ交通費を出して、食費も出して、ゲームもテレビも渡して、
漫画を持ってきてもらうために支出したり労働しているわけではない。

でもハルちゃんには伝わらない。
彼にとっては話すことも見つめ合うことも意味がないのだ。

　恋愛は同じ方向を見て歩くことだよ。
彼はそういうけれど、ただ歩くなら私は一人で歩く方がいい。

ご飯を食べて美味しいねと言い合ったり、天気がいいから洗濯をしたり、布団を干したり。
そういう些細なことが必要なだけで、高尚な目標なんて必要としていない。
料理の批判をしたり、欠点を指摘することばかりで、ほめることもないなら意味がない。

二人でいても一人で台所でカップ麺を食べて、タバコを吸って酒を飲み漫画を読む。
同じ方向を見ているってのはこういうことなのかしら？と一人考える。

大して食べたくもないインスタントの食材を、イライラを消沈させるためだけに胃に放り込む。
肌はガサガサに荒れ、手も荒れた切り傷で水でさえ痛みを感じる。
情けなくて泣けてくる。自分自身の弱さと貧相さに。



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